※適当な数字のお遊びなので文体も中身も手抜きです。

【先に結論】
【仮定】
【直径の予測】
【推力の予測】
【雑多な所感】
【おまけ】
【おわりに】


 日英でエンジン実証機を開発するわ、実用エンジンの協力形態を見極めるわとか最近色々ありますね。詳細はこちらの記事で解説しています。

 けどXG240テンペスト向けの実証エンジン、XF9-1みたいな立ち位置)は推力やら規模の情報が少なく、イメージが掴みにくい。テンペスト実機エンジンのベースになるだろうし、実用エンジンの協力云々から日本も他人事ではない。

 ということで大まかなイメージを掴むため公開情報から超大雑把なXG240の諸元(推力とか直径)を求めていきましょう。


【先に結論】

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XG240の断面図

XG240
推力:ドライ9t/AB13t
直径:84cm
低圧圧縮機:3段
高圧圧縮機:5段
高圧タービン:1段
低圧タービン:2段
バイパス比:0.4以上?(わからん)
総流量:100kg/s以上(104kg/sあたり?)
規模感
→直径はF414とF100の中間
→推力帯はF100-PW-229とほぼ一致


【仮定】
 
 さてエンジン性能を導出しましょう。
 XG240は直径/推力といった情報は公開していません。唯一明らかなのはエンジン総流量が100kg/s以上という情報のみです。

しかし、推力は
総流量×(排気速度−飛行速度)で表せます。
に最近の戦闘機やエンジンの諸元は

・排気速度∝バイパス比0.25〜0.5/圧縮比30前後/燃料消費率22g/kN・sくらい
・機体速度=ドライmaxでマッハ0.9〜1.5、ABでマッハ1.6〜2

 よって機体ごとに(排気速度−飛行速度)も極端な差は無く、異なるエンジン同士でも推力と総流量は線形関係になるはず。高速巡航で排気速度増えりゃ機速もふえるし、低速巡航で排気速度減りゃ機速も減るし、それらの差分は大体似るくね?と。後にこの仮定は概ね正しいことがわかります。

何が言いたいかというと

「代表的なエンジンの総流量と推力をプロットして近似直線引けば、統計的にXG240の性能わかるんでは?」

という話です。次に使うエンジンのデータを示します。

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使用するエンジンデータ

 EJ230はスペックだけはあるので新しいエンジンの頭数揃えるため採用。F414EPEはスパホblock3向けのやつ。現物あるけど推力以外わからんので、次の総流量-推力プロットから流量を導出。近似と仮定重ねるのは好かんけど、推力-総流量近似については機種違くても割と良好な関係示すので許して欲しい。

 ロシアのizderiye30や中国のWS-13/15はスペックが定かでないので除外。AL-31FはF100-PW-229とほぼ被るので略。

 なおXG240の唯一の手掛かりとなる総流量について、予測の都合から「100kg/s以上」の範囲を100〜105kg/sとします。これを決めないと際限なくなるので。必然的にこの仮定が違ってたら今回の予測は全ておじゃんです。


【直径の予測】

がXG240が該当するライン

 まず直径出します。比較的新しいエンジンの総流量と直径のプロットを示します。

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総流量と入口直径

 予想に反して総流量と入口直径はきれいな線形関係を示してる。比流量が似た値なら総流量は面積に比例するため直径の二次関数かと思ったけど。近似直線引くと84-85cmあたりが該当しそう。

 総流量と直径の関係性は統計的な傾向です。それを支配する比流量はブラックボックスのままのため、比流量-入口直径のプロットを以下に示します。

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比流量と入口直径

 この図から比流量は70-80cm以降は直径の増加に伴い減少してる。この理由としては

ファン「大径化すると先端が音速に近づいて造波抵抗が大きくなるから回転数下げて」
低圧圧縮機「回転数下げると圧縮率悪化するからエンジンの肥大化とか招くよ?」

と低圧圧縮機の兼ね合いから一定の回転数は必要であり、ある程度大径化するほどファン効率≒比流量が落ちた?

ということで流量が径の二乗でも、比流量はトレンド的に線形減少するから結果的に径と総流量は1次の関係ぽい。比流量の傾向からも直径84cm付近で104kg/sになってくる。

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色んなエンジンの直径別の総流量

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色んなエンジンの直径別の比流量

 ちなみに近似直線引くときF414/EJ200無印とかF110を省いたのは古いor直径極端にでけぇのは予測の邪魔だから。上の図のようにファン性能(比流量)の違いが無視できない。設計が新しく似た直径奴ら同士の方が傾向的には参考になる。


【推力の予測】

 お次は総流量-推力をプロット。図のように機種が違っても総流量と推力はそこそこきれいな線形関係にあります。傾きは排気速度-機体速度であるため、これが線形であることは排気速度-機体速度が一定の値を取ることを示します。先の仮定は概ね正しそうです。

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推力と総流量

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推力と直径

ということで近似直線に104kg/sとると
推力はドライ9t/AB13tあたりになる。

 直径-推力プロットで84cm付近とっても同じ結果に。直径→総流量→推力でそれぞれ線形関係なので直径→推力が線形関係になるのは当たり前ではありますが。


【雑多な所感】
 
改めて諸元書くとこんな感じ

推力:ドライ9t/AB13t
直径:84-85cm
低圧圧縮機(LPC):3段
高圧圧縮機(HPC):5段
高圧タービン(HPT):1段
低圧タービン( LPT):2段
バイパス比:0.4以上?(わからん)
総流量:100kg/s以上(104kg/sあたり?)
その他:内装発電機と熱管理用のパイプ
規模感
→直径はF414とF100の中間
→推力帯はF100-PW-229とほぼ一致
→XF9-1とはコアの規模が一回り小さい?

推力帯と規模
 推力帯はEJ200の改良型達より上にしつつ、規模は同推力帯のF100-PW-229よか小型とか割とそれっぽい設定値。

エンジン構成
 LPC/HPC/HPTはEJ200の段数を踏襲。ただしLPTが1段追加されてる。LPCとHPCの間に低圧軸と高圧軸に1つずつ内装発電機を配置。冷却用の抽気パイプも備える。

 1番運転条件厳しいのは冷却抽気しつつ発電機ぶん回しす時だし、冷却用に空気もってかれるとコア流量が減るので流量と軸出力維持するためにLPT追加したか。

 統合熱管理パイプの特徴としては冷却用の抽気流も最終的にエンジンノズルから排気(排熱)することか。機体の熱シグネチャ抑えつつも、抽気分も推力に絡ませられる。今までもエンジン抽気で冷却してたけど排気口は別。

 LPC3段通ってから抽気してるので圧縮率が異なるサードフローという感じでは無い。総流量同じでもパイプ流量可変できれば可変バイパスと言えるかも。ただ公式にアナウンス無いので微妙なところ。

実用化への発展
 XF9-1は低バイパス(0.3)なので低圧系の拡張で推力増やせそうだけど、XG240は実証エンジンの時点でバイパス比とか低圧系の拡張余地使ってる印象。ファン拡大しつつ燃料消費量増やせばまだ推力増やせる?

 コアの規模からXG240は拡張できるとして13-16t、XF9-1は15-19tという範囲? XF9-1はサイズダウンも念頭にあるらしいけど。

 F-Xとテンペストで基本的に同じ機体にするかも?という報道もあるけど、XF9とXG240で競合するのは15-16tのラインか。14t以下だとXG240、17t以上だとXF9て棲み分け?

 同じ15-16t級でも中型機やあまりぶん回さない大型機想定ならXG240ベースがバイパス比-燃費的に有利、26DMUくらいで機動性両立させるとXF9ベースが流速的に有利か。

その他

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XG240の断面図2

 流量増えてもHPC5段かつLPT2段なあたりあんま流速は重視してないかも。バイパス比も前任のEJ200(0.4)以下はちょっと考えにくい?断面形状もそうだし、EJ200自体も結構高速巡航向けの味付けなので。

 絶対的な推力重視というより、規模/燃費/軸出力/発電量/熱管理といった推力以外-統合動力システムとしての性格が強い印象。

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テンペスト従来CG


 テンペストもエンジン規模とパワーの割に機体大きめ。機体をあまり高速でぶん回さない?かといって戦闘爆撃機かと言われると新旧CGも兵器内装搭量もあんま重視していない。特に新CG胴体角度が急で底面/ウェポンベイ幅が小さい。一応の機動と武装が可能な前線戦場統制機といった印象。

 とは言え新模型みたく機動性をある程度有する舵面構成な機体案もある。実証機を単純に双発にしてもなんだかんだF-15EX並のパワーではありますし。

 ただ新模型の方はテンペストの技術実証機かもしれないので実機より機体規模/デザインが異なる可能性も否めず。

【おまけ】

 目敏い方なら「XF9-1の総流量て公開されてなくね?」と気づいたかも知れません。その通りです。ですがOSINT(ドヤァ)によって性能出せました。

まずこの記述
「XF9-1はXF5-1と比べて比流量が20%向上」

XF9自体の流量は示されてませんが、XF5-1の流量から逆算できそうです。しかしながらXF5-1も総流量は公表されてません。

 正直ここで諦めかけましたがふと思い出しました。

「千歳のATF(エンジン高空性能試験場)て改修前はXF5-1の測定が限界だったよな」

「千歳ATFの性能からXF5の流量出せる?」

ということで調べるとこんな記述が

論文
「千歳ATFは45kg/sのAB付ターボファンエンジンを75kft、マッハ2.5まで試験可能。」
事後評価書 
「千歳ATFは5t級のAB付ターボファンエンジンを75000kft、マッハ2.5まで試験可能。」

2つの資料から45kg/sのAB付エンジン=5t級AB付エンジン=XF5-1という推測ができました。

 XF5-1の総流量が45kg/sと判明したなら以下の式でXF9の総流量が出せます。

XF9の半径^2 ÷ XF5の半径^2
× XF5の総流量
× 比流量改善分
=XF9の総流量

XF5の総流量が45kg/s
XF9の半径が488cm、XF5の半径が316cm
(公表全長と画像からの分析)
比流量改善分が20%で1.2 を代入すれば
→XF9-1の総流量は120kg/s

 似た推力帯である119の総流量(122kg/s)や総流量-推力プロットにも合致するし割とそれっぽい数字になったと思います。


【おわりに】

 管理人はジェットエンジンのサイクルについて定量的な評価はできませんし、統計的な近似直線に無理くり当て嵌めてるだけなので信用しないで下さい。そもそも前提である総流量100kg/s以上が120kg/sとかだと今回の予測全部はずれますし。

 ともうかくXG240への解像度が上がれば幸いと思います。