米空軍報告書:F-22再生産の評価

F-22 ロッキードHPより転載
本記事ではインターネット軍事報道:THE DRIVEが米政府に情報開示請求を行って入手した、「米空軍によるF-22の再生産評価報告書」を全文和訳し掲載しています。
当報告書は議会委員会からの要求に基づき、米空軍によってF-22が再生産に値するかを調査するために作成されました。
当報告書は議会委員会からの要求に基づき、米空軍によってF-22が再生産に値するかを調査するために作成されました。
昔のランド研究所の調査に、簡易的な修正を加えF-22の再生産費用等を推定しています。メーカーとの見積りは行っていないため、出てくる数字・費用は大まかな参考程度として見てください。
翻訳した理由は、2017年に出された当報告書を読み解くことで、同じくF-22のフレームを用いる将来戦闘機LM案(2018年提案)の能力費用実現性等の各種評価を深めようという狙いがありました。
さて本文に行く前に大まかな報告要旨を砕けた口調で書くと
「F-22の再生産費用が法外に高価すぎ、輸出での価格低減も無理、再生産機が就役する頃には能力優位も怪しい、再生産する位なら新規プログラムに投資した方が遥かにマシ」
といった内容を米空軍自身が述べています。
本文中でのドル表記は元の資料に則り、2016年度での値を使用しています。日本円は2020年のレート(1ドル106.77円)を用いており、ドル(2016)をインフレ率を加味し、ドル(2020)に変換した後に先述のレートで換算しています。インフレ率計算はこちらのサイトで行っています。
長くなりましたが以下の本文をどうぞ
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非機密指定
アメリカ合衆国空軍
議会委員会への報告
F-22Aの再生産に関する評価
2017年2月
このレポートまたは国防総省の調査の推定コストは約37,000ドルである。 これには0ドルの費用と37,000ドルの国防総省の作業が含まれる。
このレポートは下院レポート114-537の38ページに基づき、2017年の議会の国防委員会に提供される。
F-22再生産の調査
委員会はF-22の生産が2009年に終了し、187機が生産されたことを記す。生産数について初期計画目標の749機および空軍要求の381機には遠く及ばなかったことを注記する。委員会は空軍、国防総省、および議会内でF-22の再生産に関心があったことも把握している。仮想敵国との技術格差の縮小から米国の航空優勢が脅かされ、また同盟国とパートナーが厳しさを増す安全保障上の脅威に対応するために、高性能マルチロール機の需要が高まっている。委員会はこれらの背景からF-22の再生産はさらなる調査に値すると考える。したがって委員会は空軍長官に対し、F-22の再生産に関連する費用の包括的な評価と調査を実施し、2017年1月1日までに調査報告書を国防委員会に提出するよう指示する。委員会は報告書が非機密指定であることを望む。(提出されるが、機密指定の附属書を含む場合もある。)
また、報告書は以下の(1)~(5)項目について検討しまとめるよう指示する。
(1)短中期的な空中および地上の脅威見積もりに基づく、将来の航空優勢能力および性能要件の予測。A2/AD環境におけるF-22の任務及び役割の変化、F-15Cの退役計画および耐用年数延長計画、次世代戦闘機の推定IOC獲得時期、既存のF-22Aの推定退役スケジュール。
(2)生産ラインの再構築費用、および低率量産再開までに必要な時間を含むF-22の再生産コストの推定。
F-22を194機追加調達し計381機にする場合の費用。他の要求または在庫レベルを満たすため更にF-22を追加調達した場合のコスト。194機以上の調達については、国家安全保障戦略をサポートする空軍長官が新たな脅威に対処する必要があると見なす可能性があるため。
(3)既存のF-22A生産ツールの可用性と適合性など、F-22の再生産コストに影響を与える要因の調査。調達数量を変化させた際の単価および総コストへの影響、F-22の輸出を禁ずる1998年国防予算法(公法105-56)のセクション8118が廃止された場合の外国の輸出と相手国の関与の機会について。
(4)過去の航空機生産再開からの歴史的教訓
(5)その他、秘密が適切とみなす事項。
報告の概要
空軍はF-22の再生産の検討を行うという下院報告114-537の指示により、この報告を用意した。当報告は2011年のランド研究所の調査「F-22Aの生産器具の保管、オプションおよびコスト」に基づいて記述される。また生産機材の保管についても、生産再開を含む予想される将来の要求に対応する。先の調査は過去の議会報告の要約も提供する[3]。
F-22の生産は国防長官によって、要求された381機のうち195機(試験機8機、生産187機)で停止され、2012年5月に最終量産機が納入された。近年の財政環境において5つの主要なコスト要因は生産ラインの再開を困難にする。生産ラインの復元、製造およびサプライヤー網の再確立と再認定、重要な長納期原材料の調達、熟練労働者の復元と再教育、主要なサブシステムの予想される再設計作業および政府の費用。これらの再生産初期固定費用は、70〜120億ドルに及ぶ可能性がある。
空軍は、194機調達での機体単価が2億600万〜2億1600万ドル(237億〜248億円)の範囲になると見積る(会計年度2025〜2034)。先の調査では調達単価が推定で2億6,600万ドル(306億円)だったが、想定した追加調達数は75機であった。 194機の調達を想定すると総調達コストは400〜420億ドル(4兆6046億~4兆8348億円)と推定される。総調達費用と初期固定費用(98億6900万ドル/1兆1360億円)と組み合わせると、合計の再生産コストは503億600万ドル(5兆7909億円)と見積もられる。表1に推定総コストをまとめた。予算編成用のより正確な公式の費用見積もりを作成するには、さらに9〜12か月の民間との契約を要する。
表1:F-22の194機の再生産時の見積り

元の表を基に筆者が作成
元の表を基に筆者が作成
2010年の空軍の調査では、F-22の対外有償軍事援助(FMS)はまだ技術的に実現可能であり、輸出型の開発費を19億4000万ドル(2233億円)、初期固定費用を6億8400万ドル(787億円)、合計26億2000万ドル(3020億円)と見積もった[4]。現在(2016年)を基準として追加費用等を見積もり直すと、FMS/輸出型の調達単価は3億3000万ドル(379億円)となる。この試算では調達数を40機、初号機開発契約から納入までを5-6年とした。もし今日にこの契約がなされた場合、急速な技術進展と空軍兵器システムに対するサイバー脅威の増大により、2010年の見積もりを超える追加の開発費用が必要になるだろう。
F-22の再生産費用は、輸出相手国の参画があっても莫大なものになるだろう。F-22の生産が他の空軍プログラムと資金およびメーカーのリソースを奪い合うように、F-22の輸出も既存のF-35導入国を含めFMS顧客のリソースと競合する。ほとんどの国はF-22輸出型の調達に利用できる資源を持っていない可能性が高く、FMSによる再生産関連費用の低減効果を著しく制限している。
F-22の再生産を最速で追求する場合、2020年代半ばから後半にかけて新しいF-22の納入が開始される。F-22は現在の脅威に対する最高の制空戦闘機であり続けるが、再生産機は2030年以降の増大する脅威によってその優位が揺らぎ始める時期から就役を開始する。F-22の再生産は、空軍参謀総長が署名したAir Superiority 2030 Enterprise Capability Collaboration Team ( AS 2030 / ECCT) Flight Plan(2030年代の航空優勢確保にかかる冒険的な機能融合に関する実施計画)に必要なリソースとも直接競合する。当計画では急速に進展するA2/AD環境下で持続生存し、致命的な効果をもたらすのに必須かつ重要な機能に対応する。仮にF-22の生産の早期終了ついての能力とその課題を支援するために、空軍外部のTotal Obligation Authority (TOA) から資金が提供される場合、空軍はこれらのリソースをAS 2030 ECCT に概説されている能力開発計画に充てることを推奨する。
レポート
第1節 航空優勢の確保及び必要な能力
1.1 背景
F-22は現在、米国空軍にとって最高の制空戦力(航空優勢の確保/維持)であり、その主な役割として高烈度環境での制空作戦を遂行する。よって2020年代を通じて航空優勢を獲得/維持するため、F-22の近代化は空軍の優先事項である。ただし、2030年に近づくにつれ、脅威能力は現在-将来に渡って進化し続け、非常に競争の激しい環境を作り出すことを認識することが重要である。脅威は将来の航空優勢確保に必要な機能の獲得に向けて推進し、脅威の進化速度は、必要な機能獲得に向けた取組みを推進する。したがってF-22の再生産を論ずるなら、将来の高烈度環境で航空優勢を確保するために必要な能力と拡張性についての分析を行う必要がある。脅威と共に開発すべき必要な能力を理解することで、F-22の再生産が将来の拡張性と機能要件をどのように満たさないかを理解するのに役立つ。それはF-22の再生産とリソース面で競合する、他の事業を理解する一助にもなる。
将来の制空能力要件の分析は、空軍参謀総長(CSAF)のAS 2030 ECCTによって実施された。分析に続きCSAFは2016年5月にAS 2030実施計画に署名した。当該資料は「F-22生産再開評価-付録」の添付ファイルに含まれている。AS 2030 ECCTは、2030年以降の高烈度環境において、統合力による制空を可能にする機能要件を開発すべく認可された。CSAFに認可されたECCTは、すべての空軍領域と中核機能のユーザーとオペレーターに、要件、取得、および科学技術(S&T)コミュニティをともにもたらす。これらの専門家は、空軍企業にまたがる現在および新たな能力のギャップを含む運用上のニーズを共同で調査、理解、および定量化を行う。ECCTは空軍の能力開発プロセスの一環として、能力のギャップを完全にまたは部分的に緩和するか、より大きな効果と効率化の機会を提供する可能性のある物理および非物理ソリューションの革新的な多次元オプションを策定および調査する。投資を最適化するには、空軍が統合作戦の要件を確実に満たすために空軍の能力と任務を完全かつ統合的に理解する必要がある。非機密指定のAS2030ECCT実施計画は、この評価の添付ファイルとして含まれており、抜粋は次のセクションに要約されている。
1.2 航空優勢
制空作戦は空域の制御権を獲得し、敵による制御から遠ざけるような役割を担う。航空優勢とは空域の制御度合いを表し、敵による主導権掌握から我による主導権掌握までの範囲がある。航空優勢は敵軍からの干渉を排除し友好的な作戦を進められるときに達成される。
現代の軍事作戦では、航空優勢を確保することが成功への重要な前提条件である。航空優勢は襲撃からの自由、攻撃への自由、行動の自由、アクセスの自由、および意識の自由を提供する。重要なことに、我による航空優勢の確保は敵が同様の利点を利用することを排除する。このように、航空優勢は合同軍事作戦全般における友軍の非対称的な優位を提供する。航空優勢の欠如は、資源と人命の損失の両方の観点から統合部隊へのリスクと勝利に至るまでのコストを大幅に増加さる。
一般的な言説として、航空優勢は戦域全体での全時間的な条件として想定されがちである。しかし高烈度環境ではそのような条件は非現実的で不必要かもしれない。航空優勢は、共同作戦を遂行するのに必要な時間と地理的領域で必要とされる。要求される航空優勢の時空間的な規模は、シナリオ、作戦目的、紛争の段階によって大幅に変化する。したがって、航空優勢についての能力開発は、指揮官にさまざまな期間と地域にわたって部隊を分析するためのオプションを提供する必要がある。
1.3 2030年以降の作戦環境
2030年以降の作戦環境では、敵による新たに統合されネットワーク化された空対空、地対空、宇宙、およびサイバースペースの脅威、ならびに米国の兵器システム戦力の老朽化および縮小が、必要な時間と場所で航空優勢を提供する米国空軍力を脅かしている。
脅威能力は、今後15年間で2つの主要な方向性に沿って進歩する可能性がある。1つ目の方向性は伝統的な従来戦力であり、今後も進化しその規模を増大させていく。従来戦力として先進的な戦闘機、センサー、および武器があげられる。今日、ニアピアは先進的な従来戦力の殆どを有しているが、高度な航空/地上脅威は世界中のその他の国にも拡散している。2030年には合衆国の制空戦力は、さまざまな場所やシナリオで規模を増大させたそれら戦力と対峙するだろう。
2つ目の方向性は、戦争への影響が未知数である一連の包括的な戦力である。これらには、我の宇宙領域での優位を打ち消す脅威能力の向上、高度化し増大するサイバー空間での脅威、極超音速兵器、低観測性を有する巡航ミサイル、洗練された従来の弾道ミサイルシステムなどの経空脅威が含まれる。これらの戦力がいつ、どこで、どのように出現するかは明確ではないが、2030年までに合衆国の制空戦力がこれら脅威の多くに直面することは確かである。
2030年までに構築された合衆国空軍戦力は、この一連の敵の潜在的な能力によって挑戦されるだろう。2030年の高烈度環境での航空優勢を開発及び確保するためには、マルチドメイン(多次元戦闘)への能力と拡張性に焦点を当てる必要がある。これらの重要な点としては急速に変化する運用環境によって、空軍が従来のアプローチによる線形の取得と開発のタイムラインで兵器システムを開発する余裕がなくなったことを意味する。航空優勢の開発では、S&T、取得、機能要件、および業界の専門家の間のコラボレーションを強化する適応性があり取得性の高いアジャイル手法が必要である。アジャイル手法を採用しない選択肢は無い。従来のアプローチは、敵の進化サイクルが米国の開発速度を優越することを保証してしまう。その結果あらゆる局面で、重要な戦闘能力と技術両面で米軍を優越する敵軍を生み出してしまうだろう。
1.4 2030年以降の環境に要求される能力
敵対者は高烈度環境でのA2 / AD戦略の一環として、統合されたネットワーク戦力の配備を加速させている。航空優勢によってA2/ADに対抗し、統合部隊の作戦遂行をサポートするために、空軍は空域、宇宙、およびサイバー空間の各領域および全領域で動作する機能体系を開発する必要がある。「銀の弾丸」を提供する単一の機能は存在しない。この機能体系には、作戦を遂行するため統合およびネットワーク化された、スタンドオフ/スタンドインの両方の能力が含まれなければならない。
装備開発と戦力化速度は航空領域での米国の優位性を維持する上で重要である。技術進歩ペースが加速し続けるにつれて、空軍は実験開発と研究試作を活用して高度な技術をより迅速に軍に反映しなければいけない。さらに、空軍は「次世代」プラットフォームに焦点を当てた思考を捨てなければならない。このような思考は、特定のプログラムの範囲内のみで技術的課題を克服したいという誘惑を生み出すことがよくある。技術の実用化には、研究開発ポートフォリオ内で達成し、効果的な試作作業を通じて証明し、十分に実用段階に成熟させるといった手順が必要である。正式な装備開発でこれらの新規技術の実用化も並行させると、リスクレベルが高まり、コストの増加とスケジュールのずれが発生する。これにより、そのような装備開発はほぼ確定的なパフォーマンスの低下により中止されるリスクがある。その結果、装備について数年または数十年で「必要な時に存在しない」という状況がもたらされる。
機密指定文章を含むAS2030実施計画は、制空能力体系全体での今後の複数の代替分析(AoA)を統合する。後続の開発計画では、これらの機能開発の取り組みを引き続き改善し、適切に範囲を絞っていく。さらに空軍中核機能についての先導的取組みでは、空軍の戦略的計画およびプログラミングプロセスを通じて、各種の制空能力開発事業への資金割当努力に資する、前倒しされたオプションを開発し、最終的に大統領予算で計上するための長期計画に発展させる。AS 2030での能力開発は、他の空軍作戦領域および運用環境との調整が必要である。
AS2030実施計画には5つの指定された主要な機能開発領域がある。これらには理論とロジスティクスが含まれる。 捜索、修正、追跡、および評価。 目標と交戦; 指揮と統制; および非物理的要素(戦闘教義、組織、訓練、物資、兵站学、人事、施設、および政策)。以下にF-22の再生産の議論に密接に関係するこれらの8つの開発分野の説明を示す。
1. データからの意思決定に関する実験。この実験作業では、戦術レベルから作戦レベルでの意思決定に資するためにクラウドセンサーネットワークからのデータをどのように融合させるかを検討する。作業では、データを情報と知識に変換するためのmachine to machineのツール開発が含まれるため、人間は必要な決定を下すことができる。さらにAS 2030の機能体系を統合・ネットワーク化し、ビッグデータ分析を活用するために必要な適切なアーキテクチャを構築するための方法と機会について検討する。
2. Penetrating Counterair (PCA)。PCAへの取り組みは範囲、ペイロード、生存性、致死性、取得性、および維持管理性の間のトレードオフを最大化することに焦点を当てる。PCAの機能は確かにターゲティングと直接交戦を主任務とするが、ネットワーク内のノードとしても重要な役割を果たし、先行センサーからのデータを提供してスタンドオフまたはスタンドイン兵器の使用を可能にする。この取り組みの一環として空軍はPCAのために2017年に正式なAoAを進める必要がある。このAoAは、必要な時期に必要な機能を提供するように設計されたアジャイル手法の考え方と一致しており、脅威に先んじるために迅速な開発と試作作業を活用するオプションが含まれる。
3. アジャイル通信技術。アジャイル通信技術の開発では、統合ネットワークの復元力と適応性を高めるための手法を検討する。この開発の焦点は複数のプラットフォーム、兵器、開口部、波形で動作し、高烈度環境下で機能する、応答性が高く適応性のあるネットワークアーキテクチャである。
4. B-21。敵制空能力への長距離打撃は、航空優勢を獲得・維持するための重要なポイントである。B-21の侵攻能力により、生存可能かつ反復可能な打撃が可能となる。
5. 電子戦。電子戦能力への取り組みは、AS 2030のスタンドオフ・スタンドイン戦力をサポートする電子戦(即ち、電子攻撃と電子保護)機能の適切な組み合わせを提供することに焦点を当てる。
6. 搭載兵装。当該領域での開発はプラットフォーム、センサー、および搭載兵装の間に調整可能な余地を残し、活用することに注目する必要がある。特定の兵装開発とプラットフォーム開発は相乗効果を生む。長距離兵装と大容量兵装の両者は、AS2030の機能体系の全体的な有効性を高める。
7. 機動的かつ知的な敵の打倒に関する実験。当実験では複数領域にわたる最も困難なターゲットの打倒に焦点を当てる。このような目標を達成するには、新しい多次元戦闘のテクノロジーと概念が必要になる。
8. ゲームチェンジャー技術の追求。指向性エネルギー、極超音速兵器、および自律制御技術は、将来の航空優勢獲得に多大な変革をもたらすかもしれない技術である。これら技術についての空軍ロードマップには当該技術を各種システムに導入するための成熟度と、準備状況を評価するための的を絞った決定基準を定める必要がある。
1.5 AS2030 ECCT による結言
2030年以降の合同作戦を遂行するために航空優勢を獲得して維持するには、新しいアプローチが必要である。このアプローチとして試験、試作作業、およびアジャイル取得戦略による、戦略的な敏捷性が求められる。この取組みが成功すればこの戦略的な敏捷性は、AS 2030の部隊構造に統合されネットワーク化された一連の機能体系を提供し、将来の指揮官に選択肢を与える。これはスタンドオフ部隊とスタンドイン部隊が協力して希望する時間と場所で効果を発揮し、空軍は2030年以降に航空優勢の獲得によって、共同作戦の遂行を支援するという基本的な責任を果たせるようになる。
1.6 F-15Cの運用期間の延長
F-15CはF-22よりもA2 / AD環境での能力が劣っているがF-22の調達数削減により、F-15CはF-22による制空能力を補うために運用され続けてきた。F-22の再生産と競合する将来の能力について議論するのと同様に、AS2030実施計画で指定されたF-15運用期間延長についても、将来能力との競合という面で同じことが言える。
現在進行中の実機疲労試験(FSFT)は、F-15Cを2025年以降に運用するには耐用年数延長プログラム(SLEP)が必要であると示している。SLEPのフェーズ1では、定期的なデポ整備作業で235機のF-15C/Dについて主翼と前胴構造の複数の強力縦通材の両方を換装するだろう。フェーズIの費用見積もりは現在までに研究、開発、テスト、評価として2,920万ドルを計上しており、18年度から19年度の間まで実施され、20年度からは16億6,200万ドルの量産改修予算で、年間約2億5,000万ドルとしている。具体的なF-15C/D SLEPの予算要求は、18年度大統領予算要求で提示される。
2014年5月の航空戦闘軍団からの耐用年数報告によるとF-15Cを2045年まで運用する必要がある場合は、フェーズIに加えフェーズIIのアップグレードが必要である。フェーズIIの範囲、コスト、および期間は、継続的なFSFTに基づきまだ評価中だが、少なくとも1つのバルクヘッドの交換が必要になる。
第2節 F-22の再生産に影響を与える条件と要因の見積もり
2.1 見積もり条件
2010年のランド研究所による再生産調査報告をベースとしつつ、よりタイムリーで現実に沿った見積もりとするため、利用可能なリソースとのバランスを考慮したいくつかの条件更新を行った。この更新後のコスト評価ではまず5年間の準備開発期間の後に、194機の生産を再開する。低率初期生産(LRIP)は準備開発期間の最後の年から始まり4年間続く。更に6年間はフルレート生産(年産最大24機)を行い、調達期間は合計10年間となる。また初号機の契約から最終生産機の納入までに合計14年間を費やす。
F-22のレーダーもF119エンジンも既に生産しておらず、新規ラインによる構成品製造(従来品の復刻又は改良品)に先立ち、生産終了品の空白を埋める調整を伴うコストが発生する。この調査ではF-35の部品または構成品との共通化、ラボ/関連拠点の再構成/開発、追加の運用基盤(MILCON /ベースアクティベーション)のコスト等、現在の空軍運用体系に194機のF-22を追加した際の人件費または運用および保守コストは考慮されていない。即ち、当調査ではF-22の再生産のLCCについて、開発・取得費用以外は見積もっていない。
最後に当調査ではF-22の初期作戦能力(IOC)水準を向上させる、重要な改修作業が必要だと想定した。これまでの費用見積もりでは、IOC獲得時(2005年)に準ずる機能のみを持つF-22Aの生産を想定しており、現在および将来の近代化された機能の実装は考慮していない。納入時に運用体系の中で再生産機と既存機の形態を統一化するには、IOCを最新の技術水準に引き上げる重要な改修作業と試験が必要となる。
2.2 再生産費用に影響を与える要因
元のF-22の生産ラインの規模と範囲は広範であった。生産当初、約40000の工具/治具が主要な6つの製造/組立拠点と約1,000の上流の部材製造供給(Tier1 サプライヤー)に配置されていた。700のTier1サプライヤーが、F-22の機体とF119エンジン向けに約90,000の特徴的な部品を製造した。チタンなどの重要な長納期原材料が調達され、高度に洗練された鍛造品の製造契約がなされ、それらは製造段階の非常に早い段階で立ち上がった。製造、組立、サプライヤーの全階層での総従事労働者数は、50,000人と推定された。
ランド研究所での調査では生産工具/治具の95%が生産に再利用できることを含め、いくつかの仮定がなさた。この仮定はまだ正確であるが、その他の多くの再生産立ち上げ費用に関する仮定はもはや有効ではない。ランド研究所の見積もり時では最大3年間の休止を想定し、生産拠点は別のプログラムに使用されておらず引き続き利用可能であり、部材販売供給業者(サブプライム)も生産を好くサポートできるとした。しかし生産基盤は多種多様な航空宇宙サプライヤーで構成されているため、サプライチェーンの詳細な分析なしにベンダーが生産をサポートする意思と能力があるという、先の仮定を検証するのは依然として非常に困難である。主契約者にとってF-22の生産工員には大規模な再雇用と再訓練を必要とし、それは経験学習効果に影響を与えるだろう。
現在、2つのF-22のプライム(ロッキードマーティン(LM)とプラットアンドホイットニー(P&W))とサブプライム(ノースロップグラマン(NG)とBAE)が、F-35の開発、維持、生産、およびその後の改修に取り組んでいる。2つの生産プログラム(F-35とF-22)をサポートするには大規模な設備投資が必要となる。現在生産中のF-35は少なくとも2038年まで調達を予定し、F-22の再生産とは各種リソースと設備をめぐって競合する可能性が最も高いだろう。さらに次世機開発は同じ期間内で計画されており、その限られた予算面でも競合する。
第3節 F-22再生産の推定コスト
3.1 背景
F-22の生産は国防長官によって、381機の要求整備数に対し195機(8機の試験機、187機の生産)の生産で停止され、2012年5月に最終機を納入した。再生産計画は立てられず、生産ラインは閉鎖・解散された。2010年、ランド研究所は「F-22Aの生産終了」というタイトルの調査を実施し、生産継続から生産の完全終了までの4つのオプションを検討した。
2011年での同調査では再生産を含む予想される将来の状況に関して、F-22の生産器具の保存についてのオプションを議論した[2]。同調査を受け空軍は主にF-22プログラム維持の観点から工具の保存を選択した[3]。その結果、一次生産器具はシエラ陸軍倉庫に保管され、将来スペアパーツの生産が必要になった時に備えるため維持さる。
2012年から3年間の生産中断を想定し75機を追加生産すると2011年当時の費用見積もりは、2016年の価値にして単機あたり約2億6600万ドル(306億円)、総コストは199億ドル(2兆2908億円)と推定された。再生産の初度費はさらに3億5000万ドル(403億円)と見積もられた[3]。この再生産調査ではベースラインを用いて見積もりを実施した。ランド研究所の調査へのさらなる引用は特に明記されない限り、2011年の「F-22Aの生産器具の保管、オプションおよびコスト」レポートである。
3.2 F-22の生産ラインの再構築
ランド研究所の調査はF-22の再生産の潜在的な費用を概算するための、計算上の再開ケーススタディの概要を示している。5年間で追加分の75機が生産され、初度費の合計は約3億5,000万ドル(403億円)と見積もった。計算上の経験学習効果を想定すると量産コストは単機あたり約2億6600万ドル(306億円)であった。
当調査では仮想、中間、将来の3つのシナリオについて再生産費用を調査した。仮想シナリオでは生産中断なし、移行シナリオでは2年中断、将来シナリオでは3年中断を想定した。これらの各シナリオ内では計画/管理、設備、工具、人員、再認定の5つのカテゴリにそれぞれ分類し再開費用を計算した。生産中断から時間が経過するにつれて、再開費用が増大した。
生産工員の作業熟達度は3年後には完全に喪失するとされたが、他の固定費は一般に時間の経過とともにその値がエスカレートし続けると想定された。わずか3つのデータ点であるのは承知の上で3つのRANDシナリオの間に線形相似を実行し、生産中断から再開まで10年間としたときのコストを見積った。先の調査で対象となった生産再開費用(10年間)は合計11.6億ドル(1323億円)だった。
当調査の次の更新ステップとして、ランド研究所の調査には含まれていなかった新規追加費用を分類・計上した。4つの新規追加費用が分類・特定された。再認定費用、製造資源と資材不足を低減し、現行運用体系内での相対的な性能陳腐化を防ぐための主要なサブシステムの再設計(DMSMS)、追加の政府作業等が挙げられる。
前述の通り、生産器具は将来スペアパーツの生産が必要になった時に備え機密指定に保管されている。製造方法は年々変化しており、今日の製造基準を満たすためにいくつかの生産器具を再設計が必要かもしれない。したがって当調査ではランド研究所の生産器具に関する見積もりを増額修正するため、保管生産器具の20%は改修する必要があると想定した。当初の保管済の生産器具費用は11億ドル(1266億円)だったため、工具の改修は2億2800万ドル(322億円)が見積もられた。改修費には校正、認定、輸送、および部品の製造が可能なその他全ての工具群の準備関連費用が含まれる。
次の追加費用は再生産に伴う下請け/サブプライムの生産基盤の再構築である。先の調査では、5つのサブプライムは3年間の生産再開(将来)シナリオで合計1億5,230万ドル(175億円)、各社平均で3,050万ドル(35億円)の再構築費用がかかると見積もった。生産中断が10年と長くなると生産基盤の正確な状態と必要な再構築範囲は不確実なままである。控えめな見積もりとして当調査では、すべての下請け/サブプライムの約半分(40)がそれぞれ平均3,050万ドルを費し、少なくともある程度の再構築作業を行うとした。これにより再生産に伴う生産基盤の再構築にさらに12億ドル(1381億円)が加算された。
再生産立ち上げ費用の大部分は主要なサブシステムの再設計(DMSMS、更新を含む)である。レーダー、エンジン、ソフトウェアは再設計を要し、電子戦や通信/ナビゲーション/識別等のサブシステムも詳細は不明ながらも再設計が必要であると想定している。AN/APG-77の開発コストに基づき、サブシステムあたりの再設計費用を14億4000万ドル(1657億円)と見積もった。これにより58億ドル(6676億円)の改修開発費が追加される。
最後の追加固定費用は官側の作業費用である。ランド研究所の調査は官側費用を考慮しているため、追加対象は先の調査に含まれていないカテゴリ(生産器具の改修とDMSMS)のみとなる。過去事例に基づく空軍係数が使用され、前述のカテゴリに適用された。これにより官側費用は15億ドル(1726億円)と見積もられた。表3.1に、6年間(この場合は20〜25年度)に発生すると推定される初期固定費用の合計を示す。
表3.1: 更新後の初期固定費用の内訳
表3.2: 更新後の調達スケジュール

元の表を基に筆者が作成
元の表を基に筆者が作成
先の調査でも指摘されているように再生産の初期固定費用は非常に不確実であり、必要な再設計や再構築の規模はベースラインの設定条件に依存する。よって上記の分析では99億ドル(1兆1360億円)と見積もられているが、初期固定費用は70億ドル(8058億円)から120億ドル(1兆3813億円)に広がる可能性がある。
3.3 194機のF-22の調達コスト
量産価格の見積もりは初期固定費の推定よりも確度が高い。当調査で更新された見積もりは、実際のF-22生産コストを踏まえたランド研究所の調査に基づいている。先の調査では単価を75機生産時のものとしている。調達単価はフライアウェイ、サポート機器、予備品、およびその他すべての総額を生産数で割ったものである。生産人員の熟練度喪失により、調達費増加要因のほとんどが生産中断期間の最初の3年以内に生起するため、先の調査での将来シナリオの調達単価2億6,600万ドル(306億円)が、当調査での有効な開始点として使用された。
この調達見積もりでは、再生産機が既存F-22の最新改修仕様に近いか同等の構成で生産納入されることも想定している。既存機は再生産期間中にもTactical Mandates(TACMAN)アップグレードを実施する予定である。TACMAN改修はF-22にオープンミッションシステムやIFFモード5をもたらし、インクリメント3.2B(Inc 3.2B)を含む以前のすべての改修内容も含む。再生産に伴う追加の機器製造費用見積もりは、TACMANとInc3.2Bの関連ハードウェア製造費用のみで構成される。TACMAN改修後のさらなる近代化改修は再生産とは独立した個別の改修計画で実施される。
生産における85%の経験学習効果(当初生産を通じて蓄積された経験)を想定し、当調査では、先の調査の将来シナリオの調達単価を使用し理論上の初期単価を推定した。次に前述の85%の経験曲線に先の理論上の初期単価を適用し、194機調達時の単価を2億1,300万ドル(245億円)と見積もった。Inc 3.2BとTACMANハードウェア費用を加えると、最終的な調達単価は2億1700万ドル(249億円)となる。表3.2に、20年度の再生産計画の契約締結・25年度の生産開始を想定した見積もり上の生産スケジュールを示す。
元の表を基に筆者が作成
一般に総調達数と単価は反比例し、調達規模が増大すれば単価は下がる。図3.1に、調達規模によるF-22(非改修仕様)の調達単価の変動を示す。即ち現実での量産最終機以上の改修は考慮していない。Inc 3.2BやTACMANなどの近代化改修はこの曲線には含まれていないが、必要に応じ図3.1の曲線に合わせて追加できる。再生産時の実際の経験曲線は通常、当初生産時よりも浅いが、具体的に見積もるのは困難である[1]。より多く生産しても価格低減効果は図3.1でのモデルと同じかそれ以下になる。空軍による調査では、経験学習効果が100%前後になると「平坦化」を経験する可能性があるといういくつかの証拠を示している。したがって最終的な推定調達コストの範囲は、単価が2億600万~2億1600万ドル(237億~248億円)であり、総調達費用が194機(2025年から2034年度)で合計400~420億ドル(4兆6046億~4兆8348億円)となる。
第4節 外国への輸出と輸出相手国の参画
1998年の国防予算法(公法105-56)のセクション8118はF-22の輸出を禁止じている。2010年の国防権限法(NDAA)のセクション1250(公法111-84)は、F-22の対外有償軍事援助(FMS)の実現性に関する報告を要求した。結果として得られた空軍報告書の一般的な結論は、大部分がF-22の再生産と輸出にも関連性があり正確さを保持している[4]。その要約を以下に示す。
F-22のFMSはまだ技術的に実現可能である。2010年の空軍報告書は、F-22の輸出型の開発に19.4億ドル(2233億円)、生産再開に6億8400万ドル(787億円)、合計26億2000万ドル(3020億円)と見積もった。見積もりには機体、エンジン、機密指定のコストが含まれているが、運用基盤全体を移転するためのサポートおよび訓練システムの費用は含まれていない。開発費は最小の見積もりであり、2010年以降の急速な技術進展と空軍兵器システムに対するサイバー脅威の増大により追加の開発費用が必要となる。量産機の納入はエンジニアリング、製造、開発(EMD)契約締結から5・6年であり、承認と生産開始までに長い期間を想定している。さらなる追加費用を推定すると、40機調達時の推定調達単価は2016年の価値にして3億3000万ドル(379億円)になる。
輸出は技術的には可能だが、運用基盤も含めた移転では将来のFMSの取り組みで対処すべき重要な技術移転とセキュリティ上の懸念が含まれる。現在、F-22の輸出型は存在しない。初期設計段階で考慮されていなかった。対照的に、F-35は輸出可能な機体としてゼロから開発された。F-22の輸出ではF-35の機密指定プログラムとプロセスを活用し、機密指定要件への準拠をより実現しやすくなる。1998年のF-22の輸出禁止が解禁されても輸出を承認する必要のある機関がいくつか存在する。対象機関:機密指定
F-22の生産が他の空軍プログラムと予算およびメーカーのリソースを奪い合うのと同じく、F-22の輸出も既存のF-35購入国を含め、FMS顧客のリソースと競合する。ほとんどの国はF-22輸出型の調達に利用できる資源を持っていない可能性が高く、FMSによる再生産関連費用の低減効果を著しく制限する。
第5節 過去の航空機再生産事例からの歴史的教訓
ランド研究所の「生産基盤の復刻」と題された研究では、新規プログラムと再生産プログラムの費用とスケジュールを比較検討し、再生産を候補として選択するための基準を調査した[1]。生産停止後に再開されたまたは、再生産が本格的に検討された11の航空機プログラムによると、再生産機は元の量産初号機と比較して納期を1〜2年短縮でき安価である。再生産は元の生産当初に比べ、必要な生産および品質保証の労力は約半分、生産器具費は約40%、開発要素は20%である。再生産初号機は元の量産初号機よりも安価だが、元の最終量産機よりは高価になる。また、経験学習効果は一般に元の生産当初よりも遅く(浅く)、同じ生産量でも単価の低下度が少なくなる。この調査で提示されたデータによれば、完全な運用能力の獲得後に生産が停止された航空機を再生産する場合、新規後継プログラムと比べ初号機納入までの期間が短く安価になるはずであると示している。コストの詳細な内訳があったC-5とS-3の場合、再生産立ち上げ費用は元のプログラムの立ち上げ費用の10%であった[1]。これは元の機体に対し完全な復刻生産、またはC-5の場合はC-5AからC-5Bへの別型への再設計を想定している。F-22の継続的な近代化を考慮し、既存機の最新改修仕様に準ずる近代化(99億ドル-1兆1360億円)も実施する場合、再生産初期固定費用は2018年度までに総開発コスト(498億ドル/5兆7328億円/2018年度まで)の20%近くになると予測する。
ランド研究所の調査では再生産機が性能寿命を保った上で運用するのに、十分なほど運用できるかようになるかも調べた[1]。当調査の付録ではこれについて簡単に説明している。
第6節 その他の関連事項
6.1 F-22 block20の近代化による代替
2020年度からの再生産契約の締結を想定すると、運用可能な新規飛行隊は7年後の2027年に編成される。F-22の再生産に必要な時間、資金、および人的資源は既存の取得プログラム、または新規プログラムに充てるのが望ましい。上院報告114-263の118ページで指示されているように、2017年の国防予算法に計上するための、F-22の再生産の代替案は次のようになる。残りのF-22 block20(初期量産型)の一部または全機に後期量産型に準ずる改修を実施する。これにより有力な作戦機数が増加し、形態統一によって運用維持(訓練と戦闘)コストを低減できる。空軍はこれにも対処するための報告書(国防予算法作成から120日後が締切)を作成している。
6.2 結論
F-22の再生産費用は費用を低減するために輸出相手国の参画があっても莫大なものになるだろう。予算編成用のより正確な公式の費用見積もりを作成するには、さらに9〜12か月の民間との契約を要する。F-22の生産が他の空軍プログラムと予算およびメーカーのリソースを奪い合うのと同じく、F-22の輸出も既存のF-35購入国を含めFMS顧客のリソースと競合する。ほとんどの国はF-22輸出型の調達に利用できる資源を持っていない可能性が高く、FMSによる再生産関連費用の低減効果を著しく制限する。F-22は現在、米国空軍にとって最高の制空戦力であるが、再生産機は2030年以降の増大する脅威によってその優位が揺らぎ始める時期から就役を開始する。F-22の再生産は、空軍参謀総長が署名したAS 2030 ECCT実施計画(A2/AD環境下での航空優勢確保に関する開発計画)に必要なリソースとも直接競合する。仮にF-22の生産の早期終了ついての能力とその課題を支援するために、空軍外部のTotal Obligation Authority (TOA) から資金が提供される場合、空軍はこれらのリソースをAS 2030 ECCT に概説されている能力開発計画に充てることを推奨する。
付録
Air Superiority 2030 Enterprise Capability Collaboration Team Flight Plan, May 2016
参考文献
[1]National Defense Research Institute. ReconsOtuting a Production Capability. RAND, 1993.
http://www.rand.org/pubs/monograph_reports/MR273.html
[2]RAND Project Air Force. Ending F-22A Production. RAND, 2010.
http://www.rand.org/pubs/monographs/MG797.html
[3]RAND Project Air Force. Retaining F-22A Tooling- Options and Costs. RAND, 2011.
http://www.rand.org/pubs/technical reports/TR8 31 .html
[4]U,S. Air Force. F-22 Export Configuration Study. March 2010.
Control Number: AQL S-01100305
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